SDカードのデータは復元可能?自宅で簡単、ラクラク復旧!

SDカードのデータが消えてしまいました。消えたデータは諦めるしかないですか?

データ復旧ツールを使用すれば、自宅でもSDカードのデータを復旧する事ができる場合があります。しかし、注意すべきポイントを押さえないと、二度と復旧できない可能性があります。

SDカードのデータが消えてしまった場合、まず第一に気を付けるべきことは問題のSDカードを無暗に使用しないという点です。

SDカードのデータ消失が判明した後に、ファイル移動や作成などの書き込みを行うと、データ復旧率を著しく低下させるため、絶対にやめましょう。

また大前提として、よく分からない場合は復旧業者に依頼する事をおすすめします。


※下記で紹介するSDカードの復元方法に関する責任を、弊社では一切負いません。また、復元方法の一例であり、消失したデータの復元を保証するものではありません。必ず、自己の判断で行ってください。

自宅でSDカードのデータを復旧する手順

SDカードの保護

まず、何よりも優先的にSDカードを保護しましょう。

  • SDカードをロック状態にする
  • SDカードのイメージコピーを行う

これはどちらも、データが消失したSDカードにこれ以上の変更を加えないための手立てです。
また、データの復元はSDカードのイメージコピーから行います。

SDカードをロック

SDカードの左側には、基本的にロックが存在します。このロックをスライドさせることで、一切の書き込みを禁止する事が可能です。

SDカードのイメージコピー

目的のデータを復元する前に、必ずイメージバックアップを行いましょう。イメージバックアップとは、SDカード内の全てのデータをコピーする作業です。 ファイルコピーによるバックアップの場合、削除されたファイル含まれず、復元できません。しかし、イメージバックアップの場合、SDカード内の未使用領域も含め、全てのデータを丸々コピーするため、この中に消えてしまったデータが含まれている可能性があります。

今回紹介するソフトは、Win32diskimager(フリーソフト)です。


ダウンロードする際は、必ず安全なサイトから行うよう注意しましょう。

① インストールする
利用規約に同意し、インストールを行います。

② 起動後、デバイスを選択
インストールが完了したら、対象となるSDカードを[Device]メニューから選択します。

③ バックアップファイルを作成
[Image File]欄から保存先のフォルダを選択します。その後、下部のファイル名欄に、任意のファイル名を入力します。ファイル名の拡張子は必ず[.img]にして下さい。
今回は例として、[sample.img]というファイル名を設定しました。

④ 確認
[complete]と表示されたらバックアップ完了です。保存先のフォルダにイメージファイルが存在することを確認しましょう。

データを復元

次に、先ほど取得したイメージファイルからデータ復元を行います。先程作成した.img形式のファイルは、SDカードの完全コピーになります。

つまり、SDカードからデータ復元を行う場合とやっている事は全く同じです。データ復旧ソフトでデータの復元を行う際は、作成したイメージファイルを指定しましょう。

SDカードのバックアップからであれば、本体のデータを侵害する事なく復旧作業が行えるので、万が一の場合はやり直しが利く事になります。

データ復旧ソフトは多数存在するので、自分に合ったものを選びましょう。フリーソフトは「Photorec」が良いかもしれません。

SDカードのデータが消失する原因

誤操作による削除・フォーマット

SDカードのデータが消失する主な原因としては、カードの取り外し中にデバイスの電源がオフになったり、アンマウントせずに、SDカードを引っこ抜いたりした場合があげられます。

また、ソフトウェアの誤動作によるデータ消失も多いとされています。

対策としては、SDカードを抜き差しには十分注意し、パソコンから取り外す際は、「SDカードの取り外し」を選択してから行いましょう。

SDカード本体の物理破損や論理障害

データ喪失は、論理障害と物理障害の2つの主要なカテゴリに分けられます。

論理障害は、ファイルシステムの破損、ウイルスの感染、ソフトウェアの問題など、非物理的な要因によって引き起こされます。例えば、SDカードを取り外す際にデータの書き込みが完了していない場合や、不適切なソフトウェアによるフォーマットが原因でデータが消失することがあります。

一方、物理障害は、SDカードの物理的な損傷、製造上の欠陥、電気的な問題などによって引き起こされるものです。これには、カードの表面の傷や、接触部分の損傷、過度な熱や湿度による影響などが考えられます。

物理障害の場合は、データ復旧は極めて難しく、自宅で行うのはほぼ不可能と言えるでしょう。

ファイルシステム異常やデータ損失

SDカードのファイルシステムが異常をきたすと、保存されているデータにアクセスできなくなることがあります。

これは、SDカードのファイルシステムが破損することによって発生します。破損の原因には、電源の急な切断、デバイスとSDカード間の通信エラー、またはウイルスの感染などがあります。データ損失は、ファイルが読み込めない、ファイルが見つからない、またはファイルが破損しているといった状態を指します。これらの問題はデータ回復ソフトウェアで修復可能な場合がありますが、常に成功するとは限りません。

SDカードデータ復旧のリスクと注意点

復旧作業中のリスク

SDカードからデータを復旧する際、いくつかのリスクが存在します。最も一般的なリスクは、復旧作業中に更なるデータ損失を引き起こすことです。不適切な復旧方法や技術不足により、既に損傷したデータが完全に回復不可能になる可能性があります。また、SDカードを物理的に損傷させる可能性もあり、これは特に精密な機械操作を伴う場合に起こりえます。さらに、不適切なソフトウェアの使用やウイルス感染のリスクもあり、これによってデータだけでなく、接続されたコンピューターにも影響を及ぼす可能性があります。

適切な復旧手順の重要性

SDカードのデータを復旧するには、適切な手順を踏むことが非常に重要です。 本稿の最初にお伝えしたように、何よりも優先的にSDカードをロックし、イメージバックアップを取得する必要があります。ロックスイッチをオンにし、書き込み出来ないようにした上で、復旧を行うようにしましょう。 また、重要なデータが含まれている場合は、専門業者に相談するようにしましょう。 フリーソフト、または市販のデータ復旧ソフトは便利な反面、安全性がどこまで保証されているか分からないため、実はその妨げになるケースも存在します。

万が一の場合

データ復旧の専門家に依頼する

万が一、SDカードのデータがアクセス不可能になった場合、自己解決が難しいと判断したら、データ復旧の専門家に依頼することをお勧めします。プロフェッショナルなデータ復旧サービスは、複雑な物理的および論理的問題に対処するための高度なツールと技術を持っています。これには、壊れたファイルシステムの修復、物理的に損傷したメディアからのデータ抽出、破損したファイルの回復などが含まれます。さらに、専門家による復旧プロセスは、データの機密性を保つと同時に、追加のデータ損失のリスクを最小限に抑えます。ただし、サービスを選択する際は、信頼性、経験、および費用を考慮することが重要です。

まとめ

SDカードのデータ損失は、誤操作、物理的・論理的障害、ファイルシステムの異常など、さまざまな原因によって発生します。データ復旧を試みる際には、リスクを理解し、適切な手順を踏むことが重要です。万が一自己解決が困難な場合は、データ復旧の専門家への依頼をおススメします。